中小企業の強みを使ったDX実践教育 

前回のブログで、DXは容易ではない事と、大きな失敗をなくす為に、小さな失敗を繰り返し、経験値として貯めていく事が成功の秘訣として書きましたが、今回は更に、中小企業のDX実践投資(教育)について書きます。

 

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黒は理想、白は計画、黄色は現実(成功した場合)

 

【失敗は最高の師】失敗しても許せる価格帯の商品・サービスを選ぶ。

経験がない中で、価格は高いけど自分たちに合う、、、との選択は、ほぼ失敗します。

なぜなら日本の働き方は、海外と比べ体系化されていない仕事のやり方が一般的だからです。人に依存している働き方なので、IT商品とは基本的にベストマッチとはいきません。

IT商品は基本的にパッケージ製品(汎用品)なので、後程、使い勝手が悪いという事になります。ここで苦い失敗となるケースがほとんどです。

 

そこで、もともと失敗する事を前提に失敗しても許せる価格帯のものから導入し、慣れてきた段階で次の製品にアップデートする事をお勧めします。

一回で大成功させたい気持ちはわかりますが、必ず理想と現実のギャップがでます。

理想通り(計画通りではない)=失敗

 

【なぜDX投資は失敗するのか?】

これまで設備投資はうまくやれているのに、IT・ICTやDX投資となると…という経験はありませんか?

日本の高度成長期を支えた中心は工業です。機械などの設備投資に関しては、これまでの経験を基に導入を進める事ができたので、失敗する事は少なくなったのではないでしょうか?

小さな経験を繰り返し、その「経験を基に成功する」ようになったはずです。

この過去の成功が、失敗を許さない文化となっているのが、現在の日本の中小企業の特徴といえます。

 

過去の成功経験が、バイアスとなり、DX投資に成功以外認めないられない現状が、積極的投資と成功の阻害になっています。

 

【DX投資における今後の予測】

IT・ICTに限って言えば、自動化と効率化に分かれます。

自動化はいわずともがなですが、一人当たりの生産性が向上される事になります。

効率化は、データ化です。日々の活動や顧客をデータ化していき、AIで活用するようになります。データ無きAIは無用の長物です。

話は脱線しますが、もう一つ大切な要素として働き方もあります。

若い世代や、シニア世代共通の課題をどうするかです。副業も解禁され、組織への帰属意識はなくなっていきます。私はSDGsが大きな意味を持つと考えています。この話はまた別にアップします。

 

【中小企業におけるDXの実践教育とは】

DXで失敗して何をするのか?
「失敗して基準を作る事」が実践教育です。

経験を基にした基準に対し、システムをアップデートする際に、この価格は高い。この機能がついているのでいい。など価値判断基準が明確になるのです。

 

失敗する事で価値判断基準を身に着ける事が最も大事です。

 

前例があり、失敗しない事を優先判断としていた体制を一新しなければ、新しい波に乗る改革はできません。

 

 

「失敗が許されない企業文化から脱却し、失敗して経験を積む企業文化へ」

 

意思疎通がしやすい中小企業の強みを生かした実践投資とは、「失敗を前提として、社員教育という投資をDXを通して行う事」が中小企業のDX実践投資です。